入浴着について
入浴着について
入浴着については、国での取り組みがございます。
平成23年1月に、各都道府県の担当局長当てに、事務連絡として下記の内容のものが、
総務省、厚生労働省、国土交通省より通達されています。(抜粋)
「ユニバーサル観光の推進」として、「観光進行を図る上で、高齢者、障害者や乳幼児を抱える家族などが観光に参加しやすくなるような環境を整備することは重要な課題の一つである」とされ、「関係省庁が連携した取り組みを進める必要があり、例えば乳がん患者の方が専用の入浴着を利用して気兼ねなく温泉に入れるような観光地の拡大に向けて、民間団体の活動を支援し(省略)」
上記の内容が通達された当時、入浴着は一種類のみでございました。多くの施設では、その入浴着しか認知されていない場合もございますが、入浴着に理解があり、着用を積極的に、取り組んでいただける施設も増えてきています。施設に行かれる際は、同じように専用に開発、製造された入浴着(バスブラクロス)をつけて入浴して良いか、施設側にご確認されると、安心してご入浴いただけると思います。
私は、30代後半に乳がん発覚のため、手術をし化学療法を経験しました。
術後退院し、今まで通り小学生の子供たちとお風呂へ入ることも考えていましたが、
子供たちから、手術の傷あとを見ることに「こわい。」「できたら見たくないから隠して。」と言われました。
私自身も子供が小さいうちは見せたくないな、と思った事もありますし、
母や妹からも「痛々しくて、見られない。」と言われたこともあり、思いました。
何かタオルとは違い、胸を簡単に覆ってお風呂に入ることができる商品があれば良いのにと・・・
そこで、インターネットで検索しましたら、入浴着という商品で、一種類のみ探すことができました。
大変、良く考えて作られた素敵な商品でした。
その商品に触発され母に「胸にさっと巻いて入浴する」という形を伝え、作ってもらい
子供たちとも一緒に入浴もしたりしました。
肩ひもが無く着用していることが目立ちにくい入浴用の肌着があってもいいのじゃないかと思うようになり、
それを商品化して、同じ思いの方々へ届けたいと思い入浴着「バスブラクロス」(お風呂で使うブラジャーの様な布)を作成する、
きっかけとなりました。
温泉や、入浴施設を訪れたとき、さっとタオルなどで隠して入浴の時だけ外して入ったり、傷あとなどを気にせずに入浴したり、
いろいろな入浴の仕方があると思います。
いろいろな考え方や、入浴方法があるので、ご自分にあった方法で入浴を楽むのが一番と思っております。
見えないように気を使いながら入浴するのではなく、入浴着をつけて、傷あとを気にすることなく家族や友人たちと入浴したいと思う自分と、同じように思う女性の方々のお役に少しでも役に立つことができれば幸いに思います。
最後に「バスブラクロス」作成にあたり、ご協力いただきましたアンダーウェア企画、製造会社(株)あつみファッションさまに感謝の気持ちをお伝えさせていただきます。
そして、弁理士の方、母や周りの方々にも、たくさんご協力いただき、多くの支えがあってバスブラクロスを作成することができ、インターネット販売を始めることができたと思っております。この場をお借りして、お礼を申し上げます。ありがとうございました。
坂田 良子